はじめのはじめ
ごあいさつ
「なぞなぞ商会」は1979年7月13日、名古屋中区西大須にあるライブハウス「Electric Lady Land」にてその産声をあげ、2016年11月13日同所にて
「なぞなぞ商会」としての全活動を停止いたしました。
長きに渡り多大なご支援を賜りましたこと深く御礼申し上げます。
在籍した各メンバー達は、今もなおそれぞれの道を歩み、新しい地平を目指し、新しい活動を重ねています。再びご縁がありましたならば、引き続きご支援賜りますようお願いいたします。
在籍したメンバー一覧(順不同)
- 東梅の助(Dr.)
- 五木ホームラン武利(Sax.Vo.)
- 岩佐春(keys.Vo.)ex.「表面張力」
- 遠藤豆千代(Vo.)(故人)ex.「豆異℃」「大仏と銀河」「コスモスお」など
- 楽田ラッキー正喜(Dr.)ex.「ナタリーなりたショー」など
- かまいたち才蔵(G.Vo.)ex.「表面張力」
- 亀野産卵(Sax.Vo.)ex.「東京中低域」「渋さ知らずオーケストラ」「K・B・B」など
- 三途の肉法師(B.Vo.)ex.「Bwana」
- 敷島パン助(B.Vo.)ex.「Bwana」
- 全国秋(Keys)ex.「takekaz project」
- 天王寺虎之介(故人)ex.「ピヴィレヌ」「Hico's」など
- 平野茂平(Vo.B.G.)ex.「Electric Lady Land」
- 丸市(Per.Dr.)ex.「第八旅団」「虹色電鉄」など
- 丸福象器(Vo.)
- 〇九収(Dr.)
- 紫狂乱(G.Vo.)ex.「Bwana」
- 村松佳美(B.)ex.「豆異℃」
- タオルケット金太・じーんしんじもんず・他
黎明期
いかにして「なぞなぞ商会」は生まれたのか・・1979年のこと
貧乏性のせいなのか旧いモノを棄てられずに溜め置く癖がある。壊れた機械の部品、旧い雑誌、記録媒体などなど、ことに音響関係で言えば今では再生装置にもなかなかお目にかからないアナログレコードやオープンリールテープの類がそれだ。
しまいこんだ中にはもちろん「なぞなぞ商会」がこの世に生まれる以前のセッションテープなども存在している。
それを久方ぶりに出し聴いてみたがおそろしく下手っぴぃだ。
テープの向こうから聞こえてくる会話などから当時の悪友達の仕草や顔つきが蘇るから面白い。
1977年から1979年にかけて、もともと「かまいたち才蔵」「三途の肉法師」「東梅の助」の面々が行っていたジャムに私が転がり込んだのが事の起こりとされているが、まぁ定かではない。
それ以前に私にも参加していたBANDがあったのだがなかなか軌道に乗らずふらふらとしていた時期でもあったので「混ぜて」「来ればええがや」(名古屋弁の会話を想像されたし)ぐらいな軽いノリで彼らの元にお邪魔したわけだ。
この時期好んで私たちがジャムったのはブルーズが多かったような気がする。当時のバンド小僧達はオリジナル曲を奏るより今で言う「カバー曲」を奏って楽しむというまだまだ黎明期的な雰囲気もあったし、おまけに奏れるような「箱」も名古屋には極めて少なく、よちよち歩きのバンドでさえも充分ステージに上がれる機会も与えられていたので自然ステージへの欲求も出てくる。
プロになるといっただいそれた望みもあるわけでなく・・そう「かっこよく」見られたかったわけだ。東京・京都・大阪を中心とした当時の音楽シーンから名古屋はいささかはずれていた気配もあったころだ。
当時、かねてからの悪友「平野茂平」は、「Electric Lady Land」を経営していた経緯もあり、今のような厳しいオーディションも無いまま、またバンド名も持たぬままに「セッションバンド」としてステージに上がった記憶もあるが推して知るべし、お客は身内ばかりでまばらであった。
奏った後の爽快感と酒が楽しみであった時代だ。そんな悠と流れる時間がしばらく続くのだが、そこに一つの転機が我々にやってくる。「遠藤豆千代」との出会いだ。
このころ名古屋の下町大須界隈では若い世代の流入によって徐々に活気が戻りつつあったころで、音楽や演劇などの先鋭的集団があちらこちらに拠点を構えていた時期でもあった。現在、大須界隈では古着店や電気店が軒を並べ、名古屋でも活気に満ちた町のひとつになっているが、70年代後期の世代流入が現在の原型を作ったといっても過言ではないと思う。
「Electric Lady Land」のご近所に演劇スペースとして有名な「七ツ寺共同スタジオ」があり、岸田戯曲賞受賞作家でもある北村想氏主宰の「師★団」も当時ここを根城にし活動を重ねていたわけで、自ずから交流が生まれたとしてもなんら不思議のないことでもある。演劇とロックのクロスオーバー的イベントもあったりしたことが後の「なぞなぞ商会」のパフォーマンスに多大な影響を与えることにもなる。
そんな環境の中、当時まだ学生であった「遠藤豆千代」も「パトラ風色劇場」なる劇団を主宰していたわけだが、ひょんな話で一度セッションしましょうという話が持ち上がり我々と遠藤が出会うことになる。引き合わせた人物は平野だった記憶がある。
1979年の4月ではなかっただろうか。その年の7月2日に「あがた森魚氏」が名古屋でコンサートをするということで前座をどうかという話があり、遠藤と組み即席のバンドを作ったのが始まりであった。
ステージに上がるには名前も必要になるのだが、その時の名前は「遠藤豆千代とパンクフロイド」なんともお気楽なネーミングであった。
遠藤はことのほか『ロッキー・ホラー・ショー』がお気に入りで我々に一見を勧め、我々は我々で見事にその面白さに惹かれてしまったわけだ。で、かの楽曲を遠藤特有の言葉回しによって原型とはかけ離れた形で奏ることになっていったのもこの時期になる。「大名古屋ビルヂングの唄」・「タイムワープ」などがそれである。
毎夜毎夜閉店後の「Electric Lady Land」で繰り広げられる摩訶不思議なエクササイズやミーティング。帰宅時間も忘れ明け方まで騒いでいたのも今では懐かしい。
また、よくミーティングと称して豆千代宅に頻繁にお邪魔したのであるが、彼の部屋には彼の癖や趣味のコレクションが山のようにあり、それらから受ける新鮮なインスピレーションは、演劇的匂いとともに徐々に私たちを「見ても面白いバンド」という方向性に向かわせていったわけだ。ステージコスチュームに凝ることや顔をドーランを使い描くといった行為は、このころよく見た映画や写真集からの影響が大きい。そしてまた当時私は1976年来日を果たしていた「Frank
Zappa」の影響をももろに受けていたわけで、それらのインスピレーションが融合するのは想像するに容易いことだと思う。
(2006年5月13日脱稿・2018年1月10日改稿:紫狂乱)
ライブデータの一部にはビデオデータも「YouTube」に残されております。該当日付の説明内に動画ページへのリンクがあり、別窓で開きます。
資料を作成する上で各種書籍などを参照させていただきましたが、データとして多く流用させて頂いた書籍は 1989年に限定部数発刊されました「パオパオ・オフィス」による「なぞなぞ読本」(廃刊)です。
'79年から「美しい鮨」まで
「なぞなぞ商会」ライブ一覧
1979年
- 2月~
- 結成前夜 才蔵・紫・肉法師・梅の助
ex.1/13 大学共通一次試験始まる - 4月X日
- バンド名無しで予告編なるものを行う @ELL
- 6月10日
- 遠藤豆千代が参加(遠藤豆千代とパンクフロイド) @名古屋大学学園祭
ex.6/28 第5回先進国首脳会議(東京サミット) - 7月2日
- あがた森魚氏の前座として「パンクフロイド」 @今池「芸音劇場」
ex.7/1 ソニーが「ウォークマン」を発売 - 7月28日
- 大須夏祭り
ex.7/29 名鉄豊田線(豊田市 - 赤池間)が開業 - 8月26日
- 野外フェスELLバンドオークションに出演 @鶴舞公園普選壇
- 9月2日
- ELLおはようライブショー(オールナイトライブ)に参加
五木武利がゲストにて参加
ex.9/3 落語家六代目三遊亭圓生死去 - 9月24日
- 詳細記録なし @ELL
ex.9/28 NECが「PC-8001」発売 - 10月28日
- 岩佐春在籍の別バンドと共演 @岡崎まつり
ex.10/26 韓国朴大統領暗殺 - 11月4日
- 名城大学「天白祭」 Co.「東京おとぼけキャッツ」
ex.11/4 イランアメリカ大使館人質事件 - 12月24日
- 詳細記録なし @ELL
ex.12/24 ソビエト連邦のアフガニスタン侵攻・御嶽山が水蒸気爆発 - 12月26日
- 最後のロックコンサートVol.1「折檻」 Co.ブラディメリー・ピヴィレヌ
@芸音劇場 - メニューへ戻る
1980年
- 1月13日
- 「なぞなぞ博物館」8ミリ映像 2020年にデジタル化で復活
ex.1/16 ポール・マッカートニー大麻所持の容疑で成田空港内で逮捕 - 1月18日
- 詳細情報なし @ELL
- 3月9日
- 当時の大人向け深夜テレビ番組「11PM」が収録
五木武利が飛び入り参加 前編 後編 - 4月24日
- 詳細情報なし @ELL
- 5月5日
- 最後のロックコンサートVol.2「接待」 Co.ブラディメリー・ピヴィレヌ
@芸音劇場 - 6月13日
- 詳細情報なし @ELL
ex.6/12 大平首相急死 - 6月14日
- ラジオ番組の公開番組だったと思う @「太陽サウンドオン」
- 6月15日
- 名古屋大学学園祭 詳細情報なし
- 7月1日
- 「ラモーンズ」の前座として出演し、会場に生きた鶏を放し顰蹙をかう
@「雲竜ホール」
ex.7/3 イエスの方舟教祖逮捕 - 7月27日
- 「ヘアーショーイベント」ゲスト参加 詳細不明
@「栄エンゼルパーク」
ex.7/19 モスクワオリンピックが開幕 日本アメリカなど67ヶ国がボイコット - 7月27日
- 「ELLおはようライブショー」ダブルヘッダーか? @ELL
- 9月14日
- 詳細情報なし @ELL
ex.9/3 伊藤律帰国 - 9月20日
- 初ツアー 民泊にての打ち上げは飲みまくり
@長野県松本市「イオ」(閉鎖)
ex.9/17 ポーランドで独立自主管理労働組合「連帯」結成 - 9月23日
- 「なぞなぞティーパーティー」ファンの集い @ELL
ex.9/22 イラン・イラク戦争勃発 - 9月25日
- 3月9日に収録されたVTRが放送される @「中京テレビ」
- 10月20日
- 詳細情報なし @ELL
- 11月1日
- 金城学院大学学園祭 @金城学院大学
- 11月3日
- 名城大学天白祭 @名城大学
ex.11/4 王貞治引退 11/28 金属バット殺人事件
ex.11/4 米大統領選でロナルド・レーガンが当選 - 12月7日
- 「ELLおはようライブショー」 詳細情報なし
ex.12/8 ジョン・レノン銃殺事件 - メニューへ戻る
1981年
- 1月6日
- 東京初見参「ELLツアー」 @「新宿ロフト」
- 1月7日
- 東京初見参「ELLツアー」 @原宿「クロコダイル」
- 1月8日
- 東京初見参「ELLツアー」 @渋谷「屋根裏」
- 1月9日
- 東京初見参「ELLツアー」 @横須賀「ロックシティ」
- 1月15日
- 関西初見参「ELLツアー」 @大阪「スタジオあひる」
- 1月17日
- 関西初見参「ELLツアー」 @京都「磔磔」
- 1月18日
- 関西初見参「ELLツアー」 @京都「サーカスサーカス」
- 2月4日
- 動画あり @ELL
- 2月16日
- 祝い事にて登場「寿商会」 @高辻「シャンピア」
ex.2/27 トヨタ自動車が初代「ソアラ」を発売 - 4月28日
- 詳細情報なし @ELL
ex.4/18 敦賀原発で放射能漏れる - 5月2日
- 東京「ELLツアー」 @「新宿ロフト」
- 5月3日
- 東京「ELLツアー」 @「新宿ロフト」
- 5月4日
- 東京「ELLツアー」 @渋谷「屋根裏」
- 5月29日
- 関西「ELLツアー」 @京都「同支社大学」
- 5月30日
- 関西「ELLツアー」 @大阪「スタジオあひる」
- 6月2日
- 動画あり @ELL
- 6月27日
- 関西「ELLツアー」 @大阪「スタジオあひる」
ex.6/7 イラク原子炉爆撃事件 - 6月28日
- 関西「ELLツアー」 @京都「拾得」
- 7月7日
- 「七夕ナイト」 金剛力丸・天王寺虎ノ介・キースバラッド登場
@ELL - 7月25日
- 「ELLおはようライブショー」 天王寺虎ノ介
@ELL - 8月29日
- 「ELLおはようライブショー」 キースバラッドの「マリー」
@ELL - 9月1日
- ヘアーショーとのセッションライブ @「名古屋港湾会館」
- 9月29日
- 詳細情報なし @ELL
- 10月12日
- 11月15日まで「おどろくなよ!」の録音 @ELLとキツネスタジオ
- 10月23日
- 「あら珍問漢」 @ELL
ex.10/16 夕張炭坑ガス事故 - 11月3日
- 名城大学天白祭 @名城大学
- 11月16日
- 詳細情報なし @ELL
- 11月21日
- 詳細情報なし(収録メディアの破損) @渋谷「屋根裏」
- 11月22日
- 「紺だと言ったが白だった彼女」
@「新宿ロフト」 - 11月23日
- メディアの破損により後半部分のみ救出
@「新宿ロフト」 - 12月3日
- 詳細情報なし @ELL
ex.12/13 ポーランドで戒厳令 - 12月26日
- 「180分1本勝負」 @ELL
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1982年
- 2月26日
- NHK名古屋がこのライブをFMラジオ番組で収録 @ELL
ex.2/8 ホテルニュージャパン火災 ex.2/9 日航機羽田沖墜落 - 3月20日
- 東京「ELLツアー」 @渋谷「屋根裏」
- 3月21日
- 東京「ELLツアー」 @「新宿ロフト」
- 3月22日
- 「新宿ロフト」二日目 「臭足コンテスト」 @「新宿ロフト」
- 4月24日
- 詳細情報なし @ELL
- 5月22日
- 栄エンゼルパーク フリーマーケットコンサート
- 5月29日
- 詳細情報なし @ELL
- 6月25日or26日
- 「ハル」抜きでのライブ 名古屋版「臭足コンテスト」
@ELL - 7月24日
- 「ハル」抜きのライブ @ELL
- 8月28日
- 詳細情報なし @ELL
- 9月25日
- 詳細情報なし @ELL
- 10月24日
- 詳細情報なし
@愛知県豊川市に存在したライブハウス「かごやはうす」 - 11月3日
- 詳細情報なし @「名城大学天白祭」
- 11月6日
- 「キングコングの息子」 @ELL
- 12月11日
- ELLオムニバスレコードのためのライブレコーディング @ELL
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1983年
- 1月8日
- 詳細情報なし @ELL
- 1月14日
- 「刈場豆太郎の冒険」 @「新宿ロフト」
- 1月15日
- 「青春障害者」 @渋谷「屋根裏」
- 1月16日
- 「キングコングの息子」 @「新宿ロフト」
ex.1/26 「ロッキード裁判」田中元首相に懲役求刑 - 3月29日
- 遠藤豆千代抜きでのライブ @ELL
ex.6/13 戸塚ヨットスクール事件 - 8月13日
- 「サマージャムイン名古屋」にてCharとの共演 @名古屋市公会堂
ex.9/1 大韓航空機撃墜事件 - 11月6日
- 「名城大学天白祭」 2台収録(その1)
(その2) @名城大学
ex.10/12 「ロッキード裁判」にて田中元首相に実刑判決 - メニューへ戻る
1984年
- 4月22日
- 詳細情報なし @ELL
ex.3/18 グリコ森永事件「怪人21面相」
1985年
- 年間を通して
- LPレコード「美しい鮨」 録音作業・遠藤豆千代入院
ex.「ヒコスタジオ」 ex.8/12 日航ジャンボ機墜落 - メニューへ戻る
'80年代後期
「なぞなぞ商会」ライブ一覧
1986年
- 4月26日
- 「豆千代 事故後再起復活第一弾」(その1)
(その2) @ELL
ex.1/28 米スペースシャトル爆発事故 - この年
- 「美しい鮨」を発表(LPレコード) ex.4/26 チェルノブイリ原発事故
- 11月16日
- 全国秋・○九収が参加 詳細情報なし @ELL
1987年
- 12月31日
- 「おはようライブショー」(詳細情報なし) @ELL
終演後、「ハートランド」へ移動
1988年
- 1月1日
- 「ハートランド オールナイト」(詳細情報なし) @「ハートランド」
年をまたいでのライブ - 5月4日
- 「ロックの墓場」 亀野産卵・○市が参加 @ELL
ex.7/23 海自潜水艦「なだしお」衝突事故 - 9月24日
- 「胸はりさけよ・そして私の乳首をかじりながら心ゆくまでてれるがよい」 @ELL
- 12月31日
- 「おはようライブショー」(詳細情報)なし @ELL
ex.1/7 昭和天皇崩御 - メニューへ戻る
1989年
- 4月1日
- 「Does Emotion Belong In Music」 @ELL
ex.4/1 消費税導入(3%) - 7月24日
- 「子供のすこやかな成長」 @「白川公園特設テント」
ex.6/24 美空ひばり死去 - 8月26日
- 「羞恥地獄」 @ELL
- 12月2日
- 「築10年・10周年記念ライブ」 @ELL
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'90年代以降
「なぞなぞ商会」ライブ一覧
1990年
- 4月28日
- 「東海ゴム男対ザ膝痛ズ 難解な大決闘」 @ELL
- 6月30日
- 「リトルウィング」にてライブ @春日井市
ex.春日井市にあった練習スタジオ・ライブハウス - 8月18日
- 「狂ったユタカ」 @ELL
- 10月20日
- 楽劇団「時々自動」と対バンライブ @ELL